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遠藤中央薬局ブログ BLOG

難聴とは

厚生労働省の e-ヘルスネットによると、難聴とは、音が耳に入ってから脳に伝わるまでのどこかの段階で障害が起こり、音が聞こえにくくなったり、まったく聞こえなくなったりする症状のことをいうと書かれています。

耳の構造は大きく3つに分かれており、外側から内側に向かって「外耳」「中耳」「内耳」と呼ばれています。外耳は耳の入り口から鼓膜までの部分、中耳は鼓膜から耳小骨などがある部分、内耳は蝸牛や三半規管などがある部分を指します。このうち、外耳炎や中耳炎などが原因となって、外耳と中耳の障害によって起こる難聴を「伝音難聴」といい、加齢、メニエール病、特定の薬剤などが原因となって、内耳や脳でうまく音を感じ取れない難聴を「感音難聴」といいます。特に、薬剤が原因で起こる難聴を「薬剤性難聴」といいます。

薬剤性難聴

薬剤性難聴の原因となるものの一つとしてアミノグリコシド系という種類の抗菌薬があります。この抗菌薬が原因で一度難聴が起こってしまうと聴力が完全に元には戻りません。薬剤性難聴が起こる素因の一つとして、人体を構成する細胞の中に、ミトコンドリアという細胞小器官があるのですが、この遺伝子のたった一ヶ所の変異が関連していることが知られています。ミトコンドリアの遺伝子は母親からのみ遺伝するため、母方の家系に薬剤性難聴を起こした方がいる場合は、一度耳鼻科の医師に相談してみてはいかがでしょうか。

難聴かなと気づいたら

難聴の初期症状としては、耳鳴りや耳の詰まった感覚、聞き返しが増えるなどがあります。また、スマートフォンの電子音が聞こえにくくなるともいわれています。特に、耳鳴りは難聴の前に起こるため、気になる症状がある方は、耳鼻科を受診するようにしましょう。