健康診断の血液検査項目の中でよく目にする中性脂肪(トリグリセリドともいいます)ですが、なんとなく意味が分かったようで分からない言葉ではないでしょうか。中性脂肪は肉や魚、食用油など食品中の脂質や、体脂肪の大部分を占める物質で単に脂肪とも呼ばれますが、中性を示すことからこの名前で呼ばれています。
血液中には、中性脂肪、コレステロール、リン脂質、糖脂質、脂肪酸などの脂質がありますが、その約9割は中性脂肪です。中性脂肪は人や動物にとって重要なエネルギー源であり、脂溶性ビタミンの吸収を助ける働きもあります。中性脂肪は、体脂肪として蓄えられると肥満を招き、動脈硬化、脂質異常症(高脂血症)などの生活習慣病の原因になるため、摂り過ぎには注意しましょう。
中性脂肪が高い人が実践するべきこと
血液中の中性脂肪値(基準値としては、30~149mg/dL)が高めな人は次のことを実践して改善していきましょう。
①1日のアルコールの摂取量は25gを目安にしましょう。(ビール5%なら625mL、ワイン12%なら250mLに相当)
②果糖(ぶどう、梨、柿など)の摂り過ぎには注意しましょう。
③揚げ物は脂質が高いため、焼いたり茹でたりして食しましょう。
④菓子パンはカロリーが高く、ジュースやスポーツ飲料などは糖質が多いため摂り過ぎには注意しましょう。
⑤食物繊維は脂質・糖質の吸収を抑えるので食事の中で一緒に摂るようにしましょう。
⑥脂肪を燃焼するウォーキングなどの有酸素運動をするように心掛けましょう。