発酵食品とは、微生物によって食品中のタンパク質やでんぷんなどの栄養素が分解され、うまみ成分であるアミノ酸やアルコール、乳酸などが生成されたものです。『人にとって良い物質が作られ、味や栄養価が高くなる』という、実はすごい!発酵食品の優れた効果をご紹介します。
◆発酵食品の3つの効果
①食品のうまみを引き出し、栄養価を上げる
微生物の力でタンパク質やでんぷんなどを分解することで、食材本来の味に独特の風味が加わります。また、発酵によって体に有益な成分が増えます。
②食品の保存性を高める
そのままでは腐ってしまう牛乳も、発酵させてヨーグルトやチーズにすると、発酵に関わる微生物が腐敗の原因になる雑菌の繁殖を防いでくれるため、長く保存することができます。
③腸内環境を整える
発酵食品には生きた菌がたくさん含まれます。例えば乳酸菌を摂取すると、腸内に住む善玉菌の働きを助け、腸内環境の改善につながります。食品中に含まれる乳酸菌などの菌は加熱調理や胃酸によって死滅してしまうことがほとんどですが、死んだ菌も、善玉菌のエサになったり、悪玉菌の出す有害物質を吸着して外に出しやすくしたりと、善玉菌のサポート役として大事な役割を果たしています。
◆発酵食品を食生活に
優れた効果を持つ発酵食品ですが、より効果的に摂取するために、以下の点に注意して普段の食生活に取り入れてみましょう。
★調味料に味噌や醬油、酢を利用するなど、毎日の食生活に取り入れましょう。
★様々な菌を体に取り入れるために、複数の発酵食品を組み合わせて摂取しましょう。
★微生物の多くは40℃以上の加熱で死滅するため、なるべく生の状態で食べましょう。
★発酵食品には塩分やうまみの強いものが多く、過剰摂取は塩分の摂り過ぎにつながるため、食べ過ぎに注意しましょう。