脳に良い機能性成分として、タモギダケに含まれる「エルゴチオネイン」という成分が注目されています。従来の脳に良いとされる機能性成分とは異なり、「エルゴチオネイン」には、神経細胞を増やす効果があります。
神経細胞は、脳の情報処理や情報伝達に特化した細胞です。年をとった時に記憶力などの認知機能が低下するのは、加齢とともに神経細胞が減ったり、細胞同士のつながりが弱くなったりするからです。
少し前まで神経細胞は、子供のうちに成長し、大人になったらそれ以上増えることはないと考えられてきました。しかし、最近になり、神経細胞は大人になってからも少しずつ増えるということがわかってきました。「エルゴチオネイン」は、脳に直接働きかけて神経細胞を増やします。それだけでなく、神経細胞のつながりを強化して記憶力の回復に役立つこともわかっています。
タモギダケから抽出した「エルゴチオネイン」を健常者と軽度認知障害者約50名に1日5mgずつ服用してもらい、認知機能の変化を調べた臨床実験があります。3か月かけた実験の結果、「エルゴチオネイン」を服用した人は、プラセボ(偽薬)を服用した人と比べて明らかに認知機能が改善しているという結果が得られました。中には60代の認知機能が30代に改善したというケースもありました。
「エルゴチオネイン」を1日5mg摂るにはどうすればよいでしょうか?「エルゴチオネイン」はきのこ類や米、肉類に含まれていますが、食事だけで毎日有効量を摂るのは難しいです。タモキダケやエルゴチオネインのサプリメントもあるので上手に活用しましょう。